皇室典範。

報道2001の議論を聞いていたわけです。


いつも言っていることですが、そもそも、論点が違う。


またまた、古い、とお思いかもしれない。
右翼か?と思われるかもしれない。
ネットウヨクと呼びたきゃ呼びなさい。


でも、ちょっと違う視点で語ってみようと試みます。
という前提で、以下。


「古代」から続く天皇家の環境は、現在異常事態です(註1)

  • 1「側室はイカンよ」という、

 西方の一夫一婦制の価値観に皇室が従っていることがそもそもおかしい

  • 2日本人が、日本の主権を持っていない時期に出された

 「人間宣言」の正当性の検証は済んでるのか?

  • 3そもそも一般国民(=臣)である我々が、

 皇室(=君主)に対してあれこれ言うのは筋違いなのではないのか?

註1
まぁ、皇紀換算で、2600年とかおっしゃってる方もいますが、
 個人的な感触では、現在の皇統は、【継】の字の印象もあって、
継体天皇以降の皇統と考えたりしています
 (この議論は、異端らしいですが、不勉強につき、よく分かりません)。
と、言うことで、僕としては1500以上続いた、という言い方をしたいなぁと思っています。
(調べてみたら、今年はひょってして継体1500年に当たったりしてるかも??)


  • 1「側室はイカンよ」という、

 西方の一夫一婦制の価値観に皇室が従っていることがそもそもおかしい
 

 ですが、これは自分もやや極論のきらいは感じています。
 明治以来100数十年続いた皇室の「伝統」として溶け込んでいるのかもしれないとも思います。
 ただ、それ以前は、基本的に天皇は何人もの奥さんがいたわけです。
 それが1000数百年常態だったわけです。
 であれば、「天皇に限り一夫多妻でよし」という制度にしてしまってもいいとは思います。



 しかし、現実問題として、ここまで一夫一婦の価値観が浸透してしまっては、難しかろう、とも思います。
 (※但し、そもそも、一般ピープルに浸透した価値観に皇室が引きずられる必要があるのか、という話は下と関連します。)

  • 2日本人が、日本の主権を持っていない時期に出された

 「人間宣言」の正当性の検証は済んでるのか?


 以前書いたかも知れませんが、これは僕の憲法論と根が同じなんですが、
 「追認でいいから、憲法国民投票さしてくださいよ」と。


 憲法なんかは特に矛盾していて、「民定憲法」を謳っているくせに、
 その手続きである「国民投票」を経ていません。
 それどころかそのための法律も出来ていない。

 改憲・護憲の前に、現行憲法を原文そのままでいいから、
 承認するための国民投票をさせてくれ。
 でなければ、僕ら国民が決めた憲法って、胸を張れませんよ。


 ただ、これもまぁ、極論かなぁ、とも思うのは、
 ぶっちゃけた話、天皇が自分を「神である」のか「人間である」のか、
 どう規定しているか、の話であって、
 これは国家神道(・古くは鎮護仏教??)という、宗教上の問題だから、
 我々、無宗教一般ピープルの関知するところではないんですよね。

 で、その天皇自身が、自分で自分を「人間ですよ」と言っているんだから
 (そこに外圧があったのかもしれないが)、
 そこに天皇の判断(=言い方を変えると「先帝陛下の聖断」)が下っているわけで、
 まぁ、天皇=人間 ってことでOKだとは思います。


  • 3そもそも一般国民(=臣)である我々が、

 皇室(=君主)に対してあれこれ言うのは筋違いなのではないのか?

 きわめて単純な話、皇室典範は、皇室会議で決めたらええやん。


 今の議論は、昔の殿様で言えば、臣下が勝手に跡継ぎを担いでいがみ合っているようなものです。
 お家騒動です。
 さて、お家騒動というと内乱でございます(まぁ、お家騒動が内乱になる場合は、背景の利害関係の口実に過ぎないと思いますけど)。
 保元・平治の乱とか、応仁の乱とか。
 こういういざこざがあるから、殿様は跡継ぎをちゃんと決めてから死ななきゃダメなんです。
 そこは最低限殿様が持つ、権利であり義務なんだと思います。

 だから、この議論は、僕は口を挟んじゃイカンと思っています。
 天皇陛下をはじめとして、皇室の皆様で決めていただければいいことだと。

 なんか、皇室典範の議論をしている人たちを見ると、
 お前ら何様なんだよ と言いたくなって来る。


 だから、皇室の方々が、世論とは関係なく、皇室がどうあるべきかを考えて、
 自ら決めていただければ良いと思っているし、それこそは、皇室が果たすべき義務なんじゃないかとも思います。


 古来、朝廷が「正当」とした体制が、わが国を統治してきました。
 朝廷の、天皇の承認が、この国の政府にとって必要不可欠な統治をする上での根拠です。
 「わが国の体制を承認する」という、皇室の権威・機能は、未来永劫残したいものだと思います。
 そこが保たれるのであれば、男系であろうと、女系であろうと、僕はどっちでも良い。